1994-01-09
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19世紀後期のイタリア・ロマン派歌劇を代表するヴェルデ中期の名作「椿姫」から、熱い思いを告白するアルフレード(クラリネット)と軽くあしらうヴィオレッタ(フルート)の二重唱と、彼に魅かれていくヴィオレッタのアリア「ああ、そは彼の人か〜花より花へ」によるクラリネットの華麗なる幻想曲。
◆ヴェルディ:「オテロ」柳の歌
ヴェルディはその後期にはシェークスピアに傾倒していた。キプロス総督オテロは部下イヤーゴらの策略によって妻デスデーモナの不貞を疑うようになりついには殺してしまう。不吉な予感の中でデスデーモナは、幼い頃母の女中で男に棄てられたバルバラから聞かされた悲しい歌を歌い、泣きながら眠りにつく。
◆ヴェルディ:「リゴレット」愛する美しい乙女よ(四重唱)
中期の一作目にあたる作品。」マントヴァ公爵のお抱え道化リゴレットは一人娘ジルダを公爵にもて遊ばれ殺し屋に暗殺を頼むが殺し屋の妹マッダレーナも公爵の手にかかり兄の計画を阻む。裏切られてさえも公爵を愛するジルダは、自ら彼の身代わりになり殺される。「美しい乙女よ」と誘惑する公爵と「お戯れを」と笑うマッダレーナ、陰で嘆くジルダと娘を慰め復讐を誓うリゴレットの四重唱は、前時代のように単に和音を形成するのではなく、個々の性格を強く主張させるヴェルディ独自の手法によるものである。
◆ヴェルディ:「椿姫」陽気に楽しく杯を酌み交わそう(乾杯の歌)
パリ社交界の花形ヴィオレッタは純真な青年アルフレードに心打たれ真の恋を知るが、彼の父から一家の名声の為と絶縁を迫られ身を引く。病が進んだヴィオレッタは、事の次第を知り駆けつけたアルフレードに抱かれ息をひきとる。有名な「乾杯の歌」はパリのヴィオレッタの家での華やかな宴の中で歌われる。
◆ドニゼッティ:「愛の妙薬」フィナーレ
インチキ薬売りのドゥルカマーラが売り歩く愛の妙薬(実はただの安ワイン)の引き起こす騒動を描いたドニゼッティの人間喜劇の傑作。フィナーレは、「私にも一瓶」「大先生ばんざい」と叫ぶ村人達、「彼の事は決して忘れない」と感謝する恋人達の中をドゥルカマーラが懲りずに「この中に健康、美しさ、陽気、幸運、お金、その全てがあるのですよ」、とインチキを並べ立てながら去り、オペラは幕となる。
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