NEW YEAR OPERA CONCERT
1994-01-09


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 ドニゼッティの初期の成功作で、以降新しいロマン派形式を開拓してゆく転機となった作品。16世紀のイギリス、ヘンリ−8世は王妃アンナ付の女官に愛情を寄せ、ついにアンナを罠に陥れて牢に監禁する。アンナは錯乱状態で「あの懐かしいお城へ連れていって」と歌い、新王妃を迎える祝砲を聞き息絶える。
◆ドニゼッティ:「連隊の娘」ああ何という幸運
 世界的な名声を得たドニゼッティがパリの劇場の為に書いた作品。ナポレオン戦争の時代、戦場で拾われ連隊で育ったマリアを愛するトニオは、入隊し兵隊たちに結婚を認めてくれと頼む。隊長は「マリアも君を愛しているなら許そう」と答え、トニオは「何という幸運、僕は彼女の夫、そして軍人さ」と歌う。
◆パスクッリ:「海賊/夢遊病の女」によるベッリーニへのオマージュ
 パスクッリは19世紀イタリアの名オ−ボエ奏者で、ベッリーニへのオマージュと題されたこの曲には、二つの対照的なオペラからの旋律が選ばれ、悲劇「海賊」より狂乱の場への間奏曲、牧歌喜劇「夢遊病の女」より五重唱「私は悪い女じゃないわ」が引用されている。オリジナルはハープとの二重奏である。

◆マスネ:「エロディアード」優しく気高い
 19世紀フランス・ロマンティック歌劇を代表する作曲家マスネの初期の出世作であるが、現在ではこのアリアのみが有名でほとんど上演されない。自分がヘロド王妃エロディアードの娘であることを知らないサロメは砂漠で会った予言者ヨハネに憧れ、「優しく気高い人柄、澄んだ声に私の心は安らぐ」と歌う。
◆シャルパンティエ:「ルイーズ」その日から
 シャルパンティエはマスネの弟子で、フランス・ロマン派最後の作曲家とされる。両親のもとから巣立ち詩人ジュリアンと結ばれたお針子ルイーズは初夏の黄昏時、モンマルトルの丘で眼下に広がるパリの町を眺め、「あなたに身を委ねたその日から、私の歩む道は花が咲いたみたいなの」と幸せいっぱいに歌う。
◆ビゼー:「カルメン」恋は野の鳥(ハバネラ)/母さんの事を話して(二重唱)/ジプシーの歌
 セビリアのタバコ工場の広場、女工の中でひときわ妖艶なジプシ−女カルメンは言い寄る男達に囲まれ「恋は野の鳥、飼いならすことなんかできやしない」と歌い胸の花を伍長ホセに投げつけて去る。そこへ許嫁のミカエラがホセの故郷の母親からの手紙を持って現れ、愛の二重唱となり、ミカエラは母親からのキスを伝えて去る。ホセはカルメンに溺れ、やがて闘牛士に心移りしたカルメンを刺すという悲劇的結末をむかえる。ジプシーの歌は町外れのリーリャス・パスティアの酒場で女達によって歌われる軽快な歌。

◆モーツァルト:オペラによる二重奏(3曲)
 「フィガロの結婚」もう飛ぶまいぞこの蝶々〜かつての何でも屋フィガロは、今では伯爵夫妻の従僕。今度は自分の結婚のために奮闘する。兵隊に行かされるケルビーノをからかって歌うフィガロのアリア。
「ドン・ジョヴァンニ」恋人よこの薬で〜ツェルリーナは傷ついた恋人を介抱しながら「私がお薬よ」と歌う。/乙女よ恋をするなら今のうち〜ツェルリーナとマゼットの結婚式の準備をする村人達の歌。
◆モーツァルト:「コシ・ファン・トゥッテ」男というものは/恋人の優しい息吹きは/私はブルネットのほうがいいわ
 青年士官グリエルモとフェランドは許嫁のフィオルディリージとドラベラ姉妹が本当に貞節かどうか試すために芝居をうち、現地に赴くことになったと別れを告げる。小間使いのデスピーナは涙にくれる姉妹に「軍人なんかあてにならないから女も浮気をしたほうが得」とそそのかす。男たちは異国の貴族に変装して姉妹を誘惑するが一向になびかない。フェランドは自分の恋人の貞節を喜び「恋人の優しい息吹きに心は安らぐ」と歌うが、ついに姉妹は「あなたはどの男にする?」と相談を始める。女はみんなこうしたもの。

◆ロヴェッリョ/ジャンピエーリ:「椿姫」による演奏会用幻想曲
◆ヴェルディ:「椿姫」幸せなある日

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