『ルチア』&『フィフスエレメント』その2
2000-11-24


映画に登場するオペラ作品の数々をとりあげて、
わかりやすく楽しく紹介するコラムです。
この映画もう一回見直してみよう、オペラっておもしろいんだね、って
少しでも思っていただけると嬉しいです。


映画を見たらオペラも見ようよ
第6回 宇宙人オペラ歌手が『ルチア』を歌う『フィフス・エレメント』
〜2214年、地球のオペラ界は宇宙人に征服される!?
やっと本題に入った対談その2

オペラ:ところでそろそろ本題なんだけど…『フィフス・エレメント』って賛否両論(いや否だけ?)だけどゴシマさんはやっぱり「否」のほう?

SF魂:ん、期待してなかったけどさ。リュック・ベッソンって、いつもちょっとだけ抜けてる感じがして、名作になりきれないところがあるような気がするよね。

オペラ:厳しいなあ。『レオン』や『グラン・ブルー』も名作と言えないの?

SF魂:たとえば『レオン』も、ラストで女の子が街を去っていく所で終わってたら、すごい余韻が残ったのになあとか。でも、なんか「こんな映画が撮りたい」やんちゃ坊主みたいな雰囲気があって、憎めない作家だなあと思ってたんだけど、あれはないだろ、あれは。『フィフス』の冒頭、なんかスゲー宇宙船がエジプトに着陸して、(不安定な存在感は格好いい!)何が起こるんだって思ってたら、ぞろぞろあらわれたのは「デンデンハウス」@ドラえもん(C)藤子F不二雄みたいな宇宙人の方々だっ!

オペラ:そうそう、エジプトの風景で壮大なSFかもって期待させといて、巨大アルマジロみたいなのが着ぐるみが歩きにくそうに出てくる。もう力抜けるよね。

SF魂:こいつらがもー、イイ奴だか悪いヤツだかどっちでもいい存在感だし、せめてもっと笑えたらいいのにね。そう、なんかこの、ぶっ飛べない感じがイヤなのだ。エメリッヒみたいだと、なにやっても単純に馬鹿笑いできるからいいんだけどね。

オペラ:エメリッヒはとってもアメリカっぽいから(ドイツ人か?)。でも『フィフス』も負けてないと思うなあ。みんなでつっこみながら盛り上がるにはすごく面白い映画だし、楽しいシーンたくさんあったし、そんなのじゃだめ?

SF魂:ところどころ、面白いシーンは多いと思う。エアー高瀬舟の屋台とか(お客が一度に一人しかさばけないのがおかしい)、マクドナルドの巨乳とか、短いタバコとか。

オペラ:屋台はよかったね。そういう何にも関係ないところがすごくいいのにね。タバコって何か出てきたっけ?

SF魂:(私は、タバコに興味がある、というか中毒なのと、昔は微乳に主たる興味があったのですが、30代を迎えて巨乳にも興味がでてきた微妙な年頃なので、よく覚えているのです。)タバコはさあ、フィルターがすんげー長くて、葉っぱが2センチくらいしかなくて、しかも「健康のために吸いすぎに注意」とかで、一日二本しか出してくれないキカイが、ブルースの家の壁についてるの。巨乳ってのは、警官がエアカー停めて(というかドライブスルー)るマクドの店員が、そうだったのです。たしか、私の記憶では。うーん、自信がなくなってきた。

オペラ:(『エアポート80』の最初に意味なくオッパイ見せてくれるようなサービスなのかなあ。『フライングハイ』にもあったっけ。)マクドナルドもなぜか何かと強調されてておかしかったし、飼い猫が実写なのに妙にロボットくさかったり、水槽とか冷蔵庫にある食べ物とかちょっとしたモノもなかなかいい雰囲気だったし、タクシーの追跡シーンで流れてたインド音楽みたいなのもよかったし、それにおねえさんはかっこよかったよね。男のコにはあの包帯姿(?)たまらないんだろうね。

SF魂:

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