スポーツカフェ・2020TOKYO(カフコンス第145回)
2020-08-02


*曲目

<ピアノ>
ブリテン「休日の日記」より
Benjamin Britten (1913-76)
Holiday diary op.5 (1934)
  1. Early morning bathe 早朝のシャワー
  2. Sailing セーリング 禺画像]
<フルート>
ケックラン「スイミング」
Charles Koechlin (1867-1950)
Swimming op.149-3 (1935)
ペッテション=ベリエル「ローンテニス」
Wilhelm Peterson-Berger (1867-1942)
Lawn tennis op.16-3 (1896) 禺画像]
<ソプラノ (*バリトン)>
シベリウス「トリアノンでのテニス」
Jean Sibelius (1865-1957)
Ballspelet vid Trianon op.36-3 (1899) 禺画像] シューマン「マイティ・ケイシー」より
William Schuman (1910-92)
The mighty Casey (1951)
  You look so sweet today 今日は一段と綺麗だ*
  Kiss me not goodbye さよならでないキスを
  A Prayer 祈り 禺画像]
<バリトン>
バーンスタイン「タヒチ島の騒動」より
Leonard Bernstein (1910-92)
Trouble in Tahiti (1951)
  There's a law 男には掟がある 禺画像]
<ファゴット>
チェレプニン「スポーツのソナチネ」
Alexander Tcherepnin (1899-1977)
Sonatine sportive op.63 (1934)
  1. Lutte ボクシング
  2. Mi temps ハーフタイム
  3. Course 陸上レース 禺画像]

*出演

柳沢亜紀(ソプラノ)
藪内俊弥(バリトン)
石橋美時(フルート)
江草智子(ファゴット)
川北祥子(ピアノ)


*曲目と歌詞大意

 本日は「スポーツを楽しむ休日の日記」をコンセプトに、様々な曲をリレー形式で演奏します。音楽によるスポーツの一日をお楽しみください。

*ブリテン「早朝のシャワー」

 近代イギリスとフランスのウォータースポーツ作品の前に、前奏として同じブリテンの「休日の日記」から「早朝のシャワー」を演奏します。シャワーを音楽化するという発想がユニークでユーモラス。楽譜5ページ中、お湯が出るまでに1ページ、止まるのに1ページかかります。

*ブリテン「セーリング」
*ケックラン「スイミング」

 「セーリング」は帆の向きが変わるかのような転調が印象的。緩急緩の対比は、ゆったりと海に浮かんでいるように見える遠景と、水しぶきの飛ぶようなクローズアップかもしれません。

 「スイミング」は、ケックランがお気に入りの女優リリアン・ハーヴェイに寄せた「リリアンのアルバム」第2集の第3曲。クルーザーで航海中の富豪に近づくためにリリアンが溺れたふりをする、という映画のシーンから着想され、フルートによるリリアンの音型(ケックランが一貫して使用している)がピアノの波に飲み込まれそうになりながら泳ぎます。

*ペッテション=ベリエル「ローンテニス」
*シベリウス「トリアノンでのテニス」

 テニスにまつわる19世紀北欧の二つの作品です。スウェーデンの作曲家ペッテション=ベリエルはドイツ留学から帰った際にテニスを母国に紹介した人物でもあり、世界で最も美しい土地と呼んで愛したフレースエー島の風景を描く小品集「フレースエーの花々」にも、この「ローンテニス」が登場します。

 「トリアノンでのテニス」はフィンランドのシベリウスの歌曲ですが、18世紀フランスの貴族の子供たちがトリアノンの庭園でテニスに興じる様子が歌われ、曲の最後にはフランス革命が迫っていることも暗示されます。(なお歌詞大意は英語版からの訳。)

 トリアノンの木々の間に
 おしゃべりやボールの音、笑い声が響く
 羊飼いの帽子をかぶった小さな侯爵たちが

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[├終了したカフコンス]

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