2025-02-22
その声は最もむごい痛みを癒す
そしてすべての恍惚を湛えている
最も長い節を唱えるために
その声は言葉を必要としない
私の心、完全な楽器に
これ以上、咬合する弓はない
より堂々と
弦を最大に震わせ歌わせるのは
おまえの声だ、神秘的な猫よ
穢れのない猫、未知の猫よ
お前の中では全てが、天使のように
繊細に、調和している
「U」
金の褐色の彼の毛皮からは
柔らかい香りがする、ある晩に
私は香りで満たされてしまった
一度、たった一度撫でただけで
それは、この場所に棲む精霊
彼は裁き、支配し、魂を吹き込む
彼の支配下のすべてのものに
妖精かもしれないし、神かもしれない
私の眼は、愛するこの猫のほうへ
磁石のように引き寄せられた時
素直に視線を戻した
そして、私が自分の心を見つめると
驚くことに
彼の青白い瞳の炎が見えた
ランプのあかり、生き生きとしたオパールのような
じっと私に見入る瞳が
「猫」(エリュアール)
はっきり言うと
猫はあまりに大きな獣
彼のしっぽは頭とつながって
ぐるぐると回る
そして愛撫に体を広げる
しかし夜に、人間は彼の目を見る
その青白さは唯一の贈物
隠すにはあまりに大きく
風が夢をさらうには重たすぎる
猫が踊るときは
牢獄を忘れるため
そして猫が考えるときは
目でみえるところまで
「女と猫」(ヴェルレーヌ)
彼女は猫と遊んだ
素晴らしいことだった
夕方の暗がりで遊びまわる
その白い手と脚を見るのは
彼女は隠していた(悪女だ!)
黒い毛糸のミトンの中に
殺人的な、メノウのような
まるで刃のように鋭く透明な爪を
猫も、愛想よく
鋭い爪をしまっていた
でも悪魔は消え失せていない
寝室では、声高に
軽やかな笑い声が響き
燐のような四つの点が輝いていた
「猫」(アポリネール)
私が部屋で願うのは
理性ある女と
本の間を歩き回る猫
一年中の友たち
彼らがいないと生きていけない
「猫」(ド・ブリモン)
ゴートンが火を入れたオーブンの前で
寝床に横たわり
耳をピンと伸ばし、あごの下には脚
僕は悩殺的なランタンのような目を半ば閉じる
窓ガラスには綿毛のボール
カップには湯気の立ったミルク…
僕にはまあるい膨らみがある
背中を丸め、狩りの、愛の、料理の夢を見る
僕は猫だ いたずら者で
縄張りの主だ
*ゴロゴロ…小さなパタポン
ひげは震え、夢は続く
ゴロゴロゴロ…
地下室では名高く、屋根裏部屋では有名
そこは勇敢な者たちが
巨大なドブネズミや家ネズミをやり込める場所
僕はより高い栄光のために戦った
我々にはそれぞれの逸話がある…
僕は古い羽目板の下で出会った
老兵士や物乞い、中国人や奴隷に
美しい彼女たちのために牙を振りかざしながら…
昨日の彼女は黒い顔をしていた
猫がみな灰色の時代に
*ゴロゴロ…
彼女? それは「野良猫」だけど
爪から靴下止めまで
すべてにおいて「何とも言えない」のだ
─おお、トパーズのような瞳! ゴロゴロ…
屋根までついてきておくれ、美しいひと(猫)
ご招待します! ところが彼女は
─そこで何をするの、素敵なひと(猫)?
─月明かりの下で愛し合うのさ、可愛いひと(猫)
─ミャウ…勇気が出ないわ、ママに何と言えばいいの
─ママ!? 問題ないさ、フーーーッ!
*ゴロゴロ…
僕は眠る。時が過ぎる。
ゴートンは太った七面鳥に背油を差し込み
パイがやがてオーブンから出てくるだろう
また明日、自由奔放な女好きさん!
僕は白いビロードの靴下をはいた脚を夢見る
柔らかいクッションを、鏡の前の優雅な姿を
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