ドビュッシーの初期歌曲
2012-04-17


今回のプログラムの最初は生誕150年のドビュッシー。「春が来た」に続き「花、蝶、風、月」にまつわる4曲を演奏します。

  春が来た(1883年 ブールジェ詩)*ヴァニエバージョン

  薔薇(1882年 バンヴィル詩)
  蝶(1881年 ゴーティエ詩)
  そよ風(1881年 バンヴィル詩)
  ピエロ(1882年 バンヴィル詩)

いずれもドビュッシーが最初の恋人ヴァニエ夫人のために作曲した初期の歌曲です。ドビュッシーは18歳の時に伴奏をつとめることになった声楽のサロンで13歳年上の夫人に出会い、翌1881年には恋人同士となりました。彼の約90曲の歌曲のうち、この時期の約30曲は、プロ並みだったと言われる彼女のハイソプラノの声のために書かれています。

ヴァニエ夫人のための歌曲は作曲者の生前に公に発表されなかったものも多く、今回ぜひ演奏してみたかった「蝶」も数年前に初出版されました。「蝶が羽を貸してくれたら あなたの唇へ飛んで行き そこで死のう」という詩は、恋する青年ドビュッシー本人にも重なるのではないでしょうか。

なおドビュッシーの歌曲には2曲の「月の光」もありますが、今回は童謡「月夜」のメロディが鳴り続ける「ピエロ」を選んでみました。


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今週末の演奏メニュー

2012年4月22日(日)10時40分〜 於:本郷・金魚坂
コーヒーつき 1,500円

花蝶風月〜記念イヤーの作曲家による作品集

ドビュッシー「春が来た」「薔薇/蝶/そよ風/ピエロ」
アイアランド「4月/Fire of spring (pf)」
ディーリアス「4つの古いイギリスの詩」
マスネ「黒い蝶/白い蝶 (pf)」「花と蝶/4月がここに」
(予定)

渡辺有里香(ソプラノ)
川北祥子(ピアノ)

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